マーカス・ストローマン、左膝の炎症で15日間の故障者リスト入り

ヤンキース
MLB.comより引用

ヤンキースは、右ピッチャーのMarcus Stromanを左膝の炎症により15日間の故障者リストに登録したと発表しました。Stromanの代わりに、トリプルAから右腕Allan Winansがメジャー昇格し、アクティブロースターに加わりました。

Stromanは今季ここまで3登板、計9回1/3を投げて防御率11.57と、非常に苦しいシーズンの立ち上がりとなっています。特に現地4/11のジャイアンツ戦では、わずか2/3回で5失点を喫し、チームは9対1で大敗。試合後、監督のAaron BooneはStromanが膝の痛みを抱えており、レントゲン検査を受けたことを明かしました。

 試合投球回勝敗奪三振防御率WHIP
202430154.210-91134.311.47
202539.10-1711.572.04
Stromanの2024年の成績と日本時間4/13時点での成績

今回の診断が炎症のみであることから、構造的な損傷はなかったと見られていますが、それでもIL入りという結果に。もし軽度のもので15日間程度の離脱に留まれば、この離脱は不調続きだったStromanにとって、ある意味リフレッシュする良い機会となるかもしれません。

しかしStromanの契約状況を考えると、今回の離脱は本人にとって好ましくないものかもしれません。Stromanは2年総額$37Mの契約の最終年を迎えていますが、今季140イニングを投げれば2026年に$18Mの選手オプションが発生する契約となっています。

202420252026
年俸$18.5M$18.5M$18.0M
Stromanの契約2年$37Mの内訳(2026年は2025年に140イニング以上投げれば選手オプションとなる)

このような物足りない成績と今後の年俸負担を踏まえ、ヤンキースはオフシーズン中にStromanをトレード市場に出していましたが、買い手は見つかりませんでした。これは当初、ヤンキース先発の頭数が十分足りていると考えられていたからですが、Gerrit Cole、Luis Gil、Clarke Schmidt、JT Brubakerといった投手が相次いでIL入り。先発投手の層は急速に薄くなっていたことから、結果的にStromanをトレード放出できなかったことが吉と出た形になっていました。しかし今回Stromanも離脱することになり、ローテーションのやり繰りは依然として厳しい状況です。

一方で今回昇格するWinansは1月にBravesからウェーバーで獲得されましたが、2月には40人枠から外れてマイナーに降格していました。MLBではこれまで8試合に先発し、通算防御率は7.20と苦戦していますが、マイナーではトリプルA通算258回2/3で防御率3.20と好成績を残しています。今回の昇格では、ロングリリーフとしての起用が想定されているようです。

今回昇格したWinansのスプリングトレーニングでの投球映像(動画リンク

またヤンキースは今週中にClarke Schmidtが復帰予定で、アクティブ・ロースターの枠空けのために、Will WarrenをトリプルAに降格させる案や、Carlos Carrascoをウェーバーにかける案などがありましたが、Stromanが抜けたためその必要は無くなりました。Schmidtは「体の状態はとても良いと思う。マイナーでの直近2試合はすごく良かったし、球のキレや制球にも満足している」と怪我からの回復には手応えを感じているようです。

 勝敗投球回奪三振四球失点自責点
4月5日0-03.17100
4月10日0-04.04000
Schmidtのマイナーでの直近2試合の投球内容

またStromanについてBoone監督は、「(先発投手としての実力は)十分にあると思う。我々としても彼がもっと効果的に投げられるようにいくつか調整を加える必要がある。球自体は昨季前半と比べても、それほど変わっていないと思うので、あとはしっかり実行するだけだ。」と変わらず信頼を寄せているようです。

140イニングのノルマ達成のため、いち早く怪我を直して帰ってきて欲しいですね。

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