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カブス先発M.ボイド、半月板手術で今季絶望!
Cubsの左腕Matthew Boydが、左膝半月板の修復手術のため15日間の故障者リストに登録されました。代わって右腕Trent Thorntonがアクティブロースター入り、40人枠を空けるため左腕Charlie BarnesがDFAとなっています。
今回の負傷は突然の出来事でした。Boydは現地日曜日のDiamondbacks戦に先発し、6回2失点と好投を見せたばかりなんですよね。本人によれば、子どもたちと遊ぶために立ったり座ったりしていた際に膝へ違和感を覚えたとのことで、MRI検査で半月板の損傷が判明しました。離脱期間は手術後に明らかになる見込みです。
CubsにとってBoydの離脱は痛い知らせです。すでにCade Hortonがトミー・ジョン手術で今季絶望となっており、Justin Steeleも昨年の肘手術からの復帰途上で屈筋の張りが発生し、復帰はオールスター明け以降にずれ込む可能性が高い状況となっています。
開幕時点でのCubsはHorton、Boyd、Edward Cabrera、Jameson Taillon、今永昇太を軸にローテーションを組んでいました。Boydは以前にも上腕二頭筋の張りで一度離脱しており、その際はColin Reaがブルペンから先発に回り、Javier Assadがマイナーから昇格して穴を埋めました。Boyd復帰時にAssadはブルペンへ戻っていましたが、今回再び先発候補として浮上する可能性があります。ただし、Boydの次回登板予定は現地金曜日に迫っており、すぐに代役が必要です。Assadが有力候補ではあるものの、先発用の調整が十分とは言えません。Triple-AにはTy Blach、Connor Noland、Paul Campbell、Will Sandersらも先発していますが、全員が40人枠外で、この4人のうち防御率6.00未満の投手は1人もいません。代役探しは簡単ではなさそうです。
一方で今回昇格したThorntonはブルペン補強の意味合いが強いとみられます。CubsはオフにThorntonとマイナー契約を結んでおり、今季のTriple-Aでは4試合、5回2/3を投げて防御率3.18、奪三振率20.0%、与四球率12.0%を記録していました。
ThorntonはMLBでも直近数年間で一定の結果を残してきました。2023年から昨年にかけて主にMarinersでプレーし、146回を投げて防御率3.58、奪三振率22.5%、与四球率6.5%、ゴロ率40.1%という数字を残しています。ただし昨年夏に左アキレス腱を断裂してシーズンを早期終了し、その影響もあってMarinersからノンテンダーFAとなっていたのです。
CubsとしてはThorntonが本来の状態を取り戻し、ブルペンの有力な戦力になることを期待しているはずです。一方でThorntonはMLB在籍5年を超えており、結果が出なかったとしても本人の同意なしにマイナーへ降格させることはできず、起用には一定の制約が伴います。
またDFAとなったBarnesもオフにCubsとマイナー契約を結び、開幕から約2週間後にロースター入りしていました。MLBでは1試合に登板して3回3失点。今季Triple-Aでは21回2/3を投げて防御率3.74、奪三振率25.8%、与四球率12.4%を記録しています。
Barnesは2022年から昨年まで韓国でプレーして防御率3.58を記録した実績があり、オプションも残っているため、投手補強を望む球団にとって魅力的な選手かもしれません。ウェーバー公示には48時間が必要となるため、Cubsは今後最大5日間のトレード交渉を行うことができます。

ドジャース情報!T.グラスナウ怪我!ローテの影響は?
Dodgersの右腕Tyler Glasnowは、今日登板したAstros戦で2回の投球練習中に背中の痙攣を感じ早期降板しました。今後は予防的措置としてMRI検査を受けるそうです。
監督のDave Robertsによると、Glasnowを故障者リストに入れる予定はないとのことです。本人も「毎年数回は起こる症状」と説明しており、実際に昨年も腰の張りで短期間の故障者リスト入りを経験しています。昨年9月にも同じような症状で先発を回避しており、今回も深刻な故障というより慎重を期した対応という感じですね。
今日のGlasnowは、初回Brice Matthewsにいきなり先頭打者本塁打を浴びましたが、続くYordan AlvarezとIsaac Paredesを連続三振に仕留め、MLB通算1000奪三振に到達。現役45人目の達成者となりました。今季ここまで7先発、39回2/3を投げて防御率2.72と圧巻の成績を残しています。
ただ、予期せぬ早期降板により、今日の試合ではブルペンを早い段階から動かすことになってしまいました。Jack Dreyer、Edgardo Henriquez、Kyle Hurt、Blake Treinen、Tanner Scott、さらに復帰したばかりのBrock Stewartが登板したんですよね。ただ明日は休養日ですし、リリーフ陣も誰一人として30球以上を投げていないため、週末のBraves戦に向けたブルペンの再編は必要ないかもしれません。
Dodgersの先発ローテーションの防御率は2.97で現在MLB全体トップとなっています。大谷翔平は4月のナ・リーグ月間最優秀投手に選ばれ、Justin Wrobleskiも大谷に次ぐMLB2位の防御率1.25を記録しています。Glasnowと山本由伸も好投を続けていますが、一方で佐々木朗希とEmmet Sheehanは苦戦が続いている状況です。
ここまでDodgersの全ての先発登板は、この6人だけで消化されてきました。しかし今後10日以内にその構図は変わる可能性があります。オフから肩の疲労を抱え今季まだ登板していないBlake Snellが、現地土曜日にLow-Aで最後のリハビリ登板を行う予定で、来週半ばにも今季初登板を迎える可能性があるようです。
また、DodgersはSpring Trainingからシーズン序盤にかけて制球難と被本塁打に苦しむ佐々木を、先発として起用し続ける方針を崩していません。ただ、Sheehanについてはブルペン転向を検討する可能性があるとのことです。もっとも、奪三振率と与四球率の数字ではSheehanの方が佐々木を上回っているんですけどね。
また、別の故障者情報として、ユーティリティーのKiké Hernándezが昨夜Triple-Aでリハビリ出場を開始しました。Hernándezは昨秋の肘手術の影響で開幕から60日間の故障者リストに入っており、規定上は現地5月24日まで復帰できません。
順調にいけば、Hernándezはその24日か25日にMLBロースターへ戻る見込みとのことです。現在のDodgersはMookie BettsとTommy Edmanが故障者リスト入りしているため、Alex FreelandとHyeseong Kimを二遊間で起用中。ベンチの残り2枠はSantiago Espinalと外野手のAlex Callで埋まっている状況です。Callにはマイナーオプションが残っていますが、近年は対左投手要員として一定の結果を残してきました。Espinalはオフのマイナー契約から開幕ロースター入りしましたが、MLB在籍5年を超えているため、本人の同意なしにマイナーへ降格させることはできません。

ツインズ先発J.ライアン、肘に大きな損傷はなし!
Twinsの先発Joe Ryanは、前回の登板で肘の痛みを訴えて初回途中で降板していましたが、MRI検査の結果、構造的な損傷は確認されなかったとのことです。Ryanは本日ブルペン投球を行ったそうで、故障者リスト入りを回避できる可能性もあります。
Ryanの前回登板はわずか9球で自らトレーナーを呼んでマウンドを降りるという形でした。本人によると、複数の投球でこれまで感じたことのない違和感があったとのことで、場所が肘だったこともあり、Twinsも無理をさせなかったんですよね。もちろん、完全に安心できる段階ではありませんが、仮に故障者リスト入りが必要になったとしても、最悪の事態と比較すればかなり良い結果と言えるでしょう。
Ryanは2021年のMLBデビュー以降、ア・リーグでも安定感のある先発投手として実績を積んできました。TwinsはNelson CruzとのトレードでRaysからRyanを獲得し、加入後は123試合に登板。そのうち122試合で先発を務め、防御率3.79、奪三振率27.5%、与四球率5.7%という数字を残しています。
Ryanは強烈な球速で押すタイプではなく、フライボール傾向も強いため、以前から被本塁打の多さが課題でした。それでも四球をほとんど出さず、ゾーン内で空振りを奪える点が強みです。一発を浴びても大崩れしにくく、先発として計算できる存在なんですよね。
契約面では、TwinsはRyanを2027年まで保有することができます。今季年俸は$6.2MMで、来年には$13MMの相互オプションが設定されていますが、現実的にはオプションは破棄されて、年俸調停の金額を改めて話し合う形になるでしょう。
Twinsは開幕前、リーグでも下位クラスの戦力と見られていました。しかしAustin Martin、Brooks Lee、Taj Bradleyといった若手の成長に加え、Trevor LarnachやRyan Jeffersの復調もあり、予想以上の戦いを続けています。Byron Buxtonも33試合で11本塁打と好調を維持しています。
一方で、昨年夏にブルペンを解体して主力リリーフ5人を放出し、その後十分な補強を行わなかった影響が大きく出ています。Twinsの救援陣は防御率5.83でMLB29位、奪三振率18.3%で29位、与四球率10.9%で21位と低迷している状況です。
それでもTwinsは、MLB最弱地区とも言われるAL中地区に所属しています。16勝21敗ながら首位とはわずか2ゲーム差で、まだ十分に巻き返せる位置にいるんですよね。しかも首位Tigersは、エースTarik Skubalを長期離脱で失ったばかりです。
このためAL中地区では全5球団が夏場まで優勝争いに残る可能性もあります。ただ、昨夏の売却路線やオーナー問題に伴う財政圧縮を考えると、Ryanは依然としてトレード候補として注目される存在です。球団の総年俸は2023年のピーク時から約$50MMも削減されていますからね。
今回、Ryanの右肘に深刻な損傷がなかったことは、Twinsにとって二重の意味で朗報となりました。ポストシーズン進出争いを続ける可能性を残しつつ、仮に売り手に回る場合でも、Ryanという実績ある先発投手のトレード価値を維持できたことになるからです。引き続き状況を注視していきましょう。

タイガース先発のF.バルデス、5試合の出場停止処分!
MLBはTigersの左腕Framber Valdezに対し、昨日のRed Sox戦でTrevor Storyへ故意に死球を与えたとして、6試合の出場停止処分と非公表の罰金を科していました。その後この処分は5試合に軽減され、Valdezは異議申し立てを行わず、今日から処分を消化することになります。あわせて監督のA.J. Hinchにも1試合の出場停止と非公表の罰金が科されており、こちらも今日から適用されます。
Valdezはこの試合でRed Sox打線につかまり、3回を投げて10失点、自責点7と苦しい内容でした。問題の場面は4回表。Willson ContrerasとWilyer Abreuに2者連続本塁打を浴びた直後、打席に入ったStoryへ死球を与えたのです。これをきっかけに両軍のベンチとブルペンが飛び出し、場内は一時騒然となり、Valdezはその直後に退場処分を受けました。
Valdez本人は故意ではないと否定しましたが、周囲の見方は厳しかったようです。Hinch監督も強く擁護することはなく、「うちはここで非常に良い野球をしている。あれはそう感じられるものではなかった」と話しています。
疑念を強めた要素の一つが球種でした。Valdezは普段ほとんどフォーシームを投げない投手ですが、Storyへ当てた球は、今季初めて投じたフォーシームだったのです。その点もMLB機構の判断に影響した可能性があります。
乱闘や危険球に伴う出場停止では、代替選手をロースターに登録できません。そのためTigersは、Valdezの処分期間中、通常より少ない人数で戦うことになります。5試合に軽減されたとはいえ、少なくとも予定されていた先発登板を1回飛ばす可能性は高く、チームにとっては非常に痛い処分です。
現在のTigersは、先発投手に故障者が相次いでいます。Tarik Skubal、Justin Verlander、Casey Mize、Jackson Jobe、Troy Melton、Reese Olsonがいずれも故障者リスト入りしており、ローテーションの選択肢はかなり限られているのが実情です。
今日の試合ではJack Flahertyが先発し、明日は休養日。明後日からの金曜と土曜はKeider Montero、Ty Maddenが先発予定です。当初、日曜日はValdezが投げる予定だったため、Tigersは別のプランを用意する必要がありますね。
現実的には、ブルペンデーを採用するか、スポット先発を昇格させる形になりそうです。Sawyer Gipson-LongとJake Millerはオプション降格中ですが、どちらもマイナーで負傷中なんですよね。一方で、昨日Zack ShortをDFAとしたことで40人枠には空きがあります。そのため、Bryan SammonsやDylan Fileといった40人枠外の投手を起用する選択肢も残されています。

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Twinsは、数日前にRaysからDFAとなっていた右腕Yoendrys Gómezを獲得しました。GómezはかつてYankeesの有望株として注目されていましたがMLBでは定着できず、昨年最後のマイナーオプションを使い切ったことで立場が不安定になっていました。昨季はYankees、Dodgers、White Soxで投げ、オフにRaysへ移籍していたんですよね。MLB通算では93回1/3を投げて防御率5.11、奪三振率20.2%、与四球率10.5%と苦しむ一方、Triple-Aでは130回を投げて防御率3.12、奪三振率28.9%を記録しており、素材面での評価は残っています。マイナーでは主に先発でしたが、MLBではロングリリーフが中心で、Twinsでも同様の役割となりそうです。チーム事情を見ても、Simeon Woods Richardsonは防御率6.49、Connor Prielippはまだ経験が浅いという状況で、Joe Ryanも先日肘の違和感で途中降板したばかり。先発陣に不安を抱えるチームにとって理にかなった補強ですが、オプション切れのため、外す際には再びDFAが必要となる点は留意しておきたいところです。

AstrosのCarlos Correaが左足首の腱断裂で手術を受けることになり、今季絶望となりました。復帰までは6〜8か月を要する見込みです。Correaは昨日の打撃練習中、スイングした瞬間に「大きな破裂音を感じて倒れ込んだ」と説明しており、極めて偶発的な負傷だったようです。今後はNick AllenやBraden Shewmakeが遊撃を担うことになりますが、最終的にはハムストリングを痛めているJeremy Peñaの復帰が待たれる状況です。三塁はIsaac Paredes、一塁は復調中のChristian Walkerが務める見込みとなっています。Astrosは今季、Hunter Brown、Josh Hader、Yainer Diaz、Cristian Javierら主力にも故障者が相次ぎ、チーム防御率5.65、救援防御率6.20と投手陣も低迷している状況です。15勝23敗と出遅れる中、Correaの離脱は立て直しをさらに難しくするでしょう。なおCorreaは2028年まで契約が残っており、年俸の一部はTwinsが負担しています。

Tigersの内野手Gleyber Torresが左腹斜筋の張りにより10日間の故障者リストへ入り、代わって内野手Jace Jungが昇格しました。Torresは現地土曜日の試合中に左脇腹の違和感を訴えて途中交代し、当初は故障者リスト入りを回避していましたが、最終的に離脱が決まりました。今季は本塁打こそ2本ながら、キャリア最高水準の17.4%という四球率を記録し、打率.259、出塁率.389とリーグ平均を上回る打撃を見せていただけに、Tigers打線にとって痛手となります。Tigersは今季、内野陣の故障が相次いでおり、Trey Sweeneyは肩の張りで開幕から離脱、Zach McKinstryも股関節と腹部の炎症で数週間欠場。さらにJavier Báezも足首を捻挫しています。Zack ShortやPaul DeJongを加えてやり繰りしてきましたが、McKinstryの復帰直後にTorresが離脱する形となりました。今後はKevin McGonigleを遊撃で固定し、二塁と三塁はColt Keith、McKinstry、Jung、Hao-Yu Leeらで回す見込みです。

Marlinsは有望株左腕Robby Snellingを昇格させ、現地金曜日のNationals戦でMLBデビューさせるとのことです。Chris PaddackをDFAとしたことで40人枠には既に空きがあり、Snellingは先発ローテーションの穴を埋める存在として期待されています。Snellingは2022年ドラフト全体39位でPadresに指名され、2024年のTanner ScottとBryan HoeingのトレードでMarlinsへ加入した経緯があります。一時は評価を落としていましたが、今季は急速に評価を取り戻しており、Baseball Americaの最新ランキングでは全体26位に浮上。Triple-Aでは6先発で防御率1.86、奪三振率40.0%を記録しています。課題は制球力で、今季も与四球率13.6%ですが、平均94マイル超のフォーシームと高評価のカーブを軸に、チェンジアップとスライダーも平均以上と楽しみな投手です。長期的にはEury Pérez、Max Meyer、Thomas Whiteらと再建の軸を担う存在となるでしょう。



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