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カブスがメッツ先発F.ペラルタに早くも興味!?
670 The ScoreのBruce Levineによると、先発陣に故障者が相次ぐCubsが、低迷するMetsに対して右腕Freddy Peralta獲得の可能性を確認したとのことです。ただしCubsは先発補強市場を広く調査してはいるものの、Peraltaについて何か具体的な交渉を行うほどの段階には至っていないようです。
Cubsの先発陣はCade Horton、Matthew Boyd、Justin Steeleが揃って故障者リスト入りしており、Hortonに関してはすでに今季絶望となっています。Metsは現時点でPeraltaへのオファーを本格的に検討する姿勢は見せていませんが、Cubsが早い段階から先発補強に動いていること自体は注目に値しますね。もしMetsが浮上できず夏に売り手へ回ることになれば、Peraltaは多くの優勝候補が関心を寄せる投手になるはずです。
Cubsは現在27勝12敗で、MLB全体最高勝率となっています。ただしローテーション事情は苦しく、Hortonは先月トミー・ジョン手術を受けたばかり、Steeleも昨年の手術からのリハビリ中に状態を悪化させ、復帰はオールスター休み以降にずれ込む見込みです。さらにBoydも半月板部分断裂で手術を受け、約6週間の離脱が予想されています。
現在のローテーションは、一昨年の素晴らしい投球を取り戻しつつある今永昇太を中心に、Edward Cabrera、Jameson Taillon、Ben Brown、Colin Reaの5人で組まれています。十分に戦える陣容ではあるものの、すでに主力を複数欠いているため、もう一人離脱者が出れば一気に苦しくなる状況です。控え候補や有望株にも故障者が多く、余裕はないんですよね。
そのため、トレード市場が本格化するまでまだ約2カ月半あるとはいえ、Cubsが先に動き始めるのは自然な流れと言えます。一方のMetsは15勝23敗でナ・リーグ東地区最下位、MLB全体でも最下位圏に沈んでいます。他球団がトレードの可能性を探るのも当然でしょう。
とはいえ、5月中旬前の時点でMetsがすぐに売却モードへ入らないことも理解できます。ワイルドカード圏までは6.5ゲーム差で、18勝20敗のNationalsでさえ3ゲーム差圏内にいる状況なのです。まだシーズンの4分の3以上が残っている以上、来月までは様子を見る方が合理的な判断でしょう。1カ月後に勝率5割前後まで戻し、差を少しでも縮められていれば、判断は7月まで先送りされそうです。逆に失速し、差が10ゲーム以上まで広がれば、Peraltaを早めに市場へ出して好条件を狙う可能性も出てくるでしょう。
Peraltaは来月30歳になります。Metsはオフに、Brandon SproatとJett WilliamsをBrewersへ送ってPeraltaを獲得しました。Peraltaは今季ここまで43回1/3を投げ、防御率3.12、奪三振率23.2%、与四球率9.7%を記録しています。平均球速は約1マイル落ち、奪三振率も5ポイント低下しましたが、空振り率の低下は0.5ポイントにとどまっているんですよね。さらにゴロ率は自己最高の43.7%で、平均打球速度87.6mph、Barrel率4.1%と打球管理も優秀です。Metsでのデビュー戦こそ5回4失点でしたが、その後は一度も4失点以上を許さず、防御率2.58と安定した投球を続けています。
Peraltaの今季年俸は$8MMで、これはBrewers時代の延長契約に含まれていた2年目の球団オプションが行使されたものです。今季終了後に初めてFAとなる予定で、Metsは今春に契約延長へ関心を示したとされています。ただしPeralta側は、Metsが好む短期高額契約ではなく、7〜8年規模の長期契約を望んでいたようですね。
ちなみにMetsはシーズン終了後にPeraltaにQOを提示することができるため、トレード期限で無理に売る必要がないという考え方もあります。ただ贅沢税支払い球団のMetsが得られるドラフト補償指名権は4巡目終了後で、全体130位台前半程度なんですよね。これは低予算球団が得る30〜35位付近の指名権とは価値が大きく異なるため、Metsが夏に低迷したままなら、補償指名権より価値の高い見返りを求めて、Peraltaのトレードを検討する可能性の方が高いのです。結局のところ、すべてはMetsがここから巻き返せるかにかかっています。現時点で重要なのは、Cubsが先発補強を真剣に探っていること、そしてMetsが苦境にありながらも、まだ最終判断を下す段階にはないということです。

ロイヤルズ先発のC.レーガンズが肘を痛めてIL入り!
Royalsの左腕Cole Ragansが左肘のインピンジメントのため、15日間の故障者リストへ登録されました。あわせて右腕のEric Cerantolaがオプションで降格し、右腕のStephen KolekとSteven Cruzがメジャーへ昇格しています。
Ragansは現地水曜日の試合で3回58球を投げたところで降板し、試合後に上腕三頭筋の下部から肘周辺にかけて痛みと張りがあったと説明していました。過去にトミー・ジョン手術を2度受けている投手ですが、本人は今回の感覚はそれとは違うと話していたようです。監督のMatt Quatraroも当初は予防的な交代と説明し、次回登板の可能性も残っていたんですよね。
Ragansは2024年に32先発で防御率3.14を記録し、その実力を証明しました。ただ、その後は故障の影響もあってか、当時ほどの姿を見せられていません。昨季は鼠径部の痛みと回旋筋腱板の張りで13先発にとどまり防御率4.67、今季もここまで防御率4.84と苦しんでいます。今回の離脱が痛手であることは間違いありませんが、状態を整え直し、本来の投球を取り戻すきっかけになる可能性もあります。
もちろんRagansほどの投手を失うのは痛いですが、Royalsにとってまだ対応しやすい状況だったとも言えるでしょう。今回昇格したKolekは今季の大半を腹斜筋の張りで故障者リストで過ごしていたものの、数週間前からリハビリ登板を始めていたのです。
Kolekは今週復帰し、Noah Cameronが背中の張りを抱えていたタイミングで代役先発を務めました。その登板では6回を好投して勝利投手となりましたが、あくまで一度限りのスポット先発と見られていたため、直後にマイナーへ降格していたんですよね。しかしRagansの離脱を受けて、今後KolekはRagansのローテーション枠に入り、Cameron、Seth Lugo、Michael Wacha、Kris Bubicとともに先発陣を形成することになりそうです。
Kolekはメジャー通算165回1/3を投げて防御率4.03を記録しています。2024年は主にリリーフでしたが、昨年は先発調整して防御率3.51を残しました。奪三振率16.7%は物足りない一方、与四球率6.7%、ゴロ率51.4%は優秀な数字です。
球種も豊富で、フォーシーム、シンカー、スライダー、カッター、チェンジアップ、スイーパーを投げ分け、昨季はこれら6球種をバランス良く使っていました。今回のリハビリ登板では4試合に先発し、防御率2.76と結果を残しているんですよね。

DバックスがA.トーマスをDFA!外野有望株を昇格!
D-backsは本日、かつて球界屈指の外野手プロスペクトだったAlek ThomasをDFAとし、代わってトッププロスペクトのRyan Waldschmidtをメジャーへ昇格させました。Baseball Americaの最新トッププロスペクトランキングで全体41位にランクされるWaldschmidtは、今後外野で出場機会を得る見込みです。
Thomasは2018年ドラフト2巡目で指名され、すぐにD-backsを代表する有望株へと成長しました。2020年から22年にかけては各媒体でトッププロスペクトに選ばれ、2022年にはBaseball Americaで全体32位、MLB.comでは全体18位まで評価を上げています。
メジャーデビューを果たした2022年は、打撃面で圧倒的な結果を残したわけではありません。それでもTriple-Aでは打率.322、OPS.936で昇格を勝ち取り、メジャーでも打率.231、8HR、OPS.619をマークしました。wRC+はリーグ平均を下回ったものの、リーグトップ級の走力に加え、DRSとOAAはいずれも+7と守備でも貢献。打撃の粗さを守備と走塁で補える選手として期待が寄せられていたんですよね。
しかしその後、肝心の打撃は伸び悩みました。Thomasはメジャー4シーズンで一度も二桁本塁打を打てず、wRC+100も超えられませんでした。昨季は自己最多の469打席に立ちましたが打率.249、9HR、OPS.659とパッとせず、今季もここまで打率.181、2HR、OPS.563と苦しんでいました。マイナーオプションも残り1年となり、得点数19位、本塁打数22位と打線が停滞しているD-backsとしては、これ以上ブレイクを待つ余裕はなかったのでしょう。
一方、23歳のWaldschmidtは開幕時から高評価を受けていた右打ちの外野手です。ドラフト全体31位指名で加入し、今季はTriple-Aで打率.289、3HR、6盗塁、OPS.877を記録。四球率12.2%、三振率24.4%と粗さを残しながらも選球眼の良さを示しています。
Waldschmidtは将来的に20〜30本塁打を狙えるパワーを持つと見られており、平均以上の走力と外野3ポジションの経験もあります。多くのスカウティングレポートでは最終的に外野両翼向きとされてはいるものの、Thomasの後釜としてセンターで起用される可能性もあるでしょう。Corbin Carrollをセンターへ回す選択肢もありますが、Carrollは右翼で優秀ですし、D-backsがシーズン途中に外野全体を大きく動かすとは考えにくいですね。
なお、Waldschmidtはコンセンサストップ100の有望株ですが、昇格時期の関係でプロスペクト昇格インセンティブによるドラフト補償指名権の対象にはなりません。また、今季終了時点で自然にサービスタイム1年へ到達することも不可能となっています。もしナ・リーグ新人王投票で2位以内に入ればフルのサービスタイムを得られますが、Nolan McLean、Sal Stewart、JJ Wetherholtら他の新人が大きく先行している状況なんですよね。
このまま進めば、Waldschmidtは今季終了時点でサービスタイム1年未満にとどまり、D-backsは2032年まで、今季を含め実質7シーズンの保有が見込まれます。一方で今回の昇格時期ならSuper Two資格を得る可能性は高く、今後降格がなければ通常の3回ではなく4回の年俸調停権を得るかもしれません。
一方のThomasに関しては、D-backsが今後5日以内にトレードを成立させるか、ウェーバー通過を待つ必要があります。リリースも可能ですが、スピードと守備力、かつての評価を考えれば、環境を変えれば復活できると見る球団はあるでしょう。Astros、White Sox、Nationals、Rockies、Royals、Tigers、Cardinalsなど、再建中の球団や外野に故障者を抱えるチームは関心を示すかもしれませんね。
今季の年俸も$1.926MMと安く、財政的な負担も小さいです。さらに今季終了後も2年の保有権が残るため、新天地で打撃を少しでも平均に近づけられれば、Thomasにはまだ複数年にわたって価値を生む道が残されています。

ヤンキース先発L.ヒル、肩の炎症で数週間投球停止!
Yankeesの右腕Luis Gilが肩の炎症と診断され、少なくとも3週間は投球を停止するとのことです。昨季はキャンプ序盤に広背筋を大きく痛めて開幕から4カ月を欠場。8月に復帰してからは57回を投げて防御率3.32を記録したものの、奪三振率は一昨年から10ポイント低下しました。
YankeesはオフにRyan Weathersを獲得したため、Gilはローテーションの5番手候補に後退しました。加えて開幕直後はオフ日が多く、球団は数週間にわたって4人ローテーションを採用したことで、Gilは開幕をTriple-Aで迎える形となったのです。現地4月10日にメジャーへ昇格したものの、ここまでの4先発中3試合で打ち込まれて再びTriple-Aへ降格。その後Yankeesは有望株Elmer Rodríguezに数試合の先発機会を与え、Carlos Rodónも現地日曜日に故障から復帰する予定となっています。
一方でBooneによれば、球団はこの肩の問題を新たな故障と見ており、4月の不振に影響していたとは考えていないようです。もしGilがメジャー在籍中から故障していたと判断されれば、Yankeesはオプション降格を取り消し、メジャーの故障者リストへ登録し直す必要があります。その場合、離脱中もGilのサービスタイムは加算されますが、Triple-Aの故障者リストにとどまるならサービスタイムは増えないんですよね。最良のケースでも、Gilが投球を再開できるのは5月末ごろです。その後もブルペン投球、ライブBP、実戦登板という段階を踏む必要があり、すぐにメジャーへ戻れる状況ではありません。
現在、Yankeesの40人枠内で健康な先発控え要員はRodríguezと、最近オプション降格されたBrendan Beckだけです。スプリングトレーニングで圧倒的な投球を見せて注目を集めた剛腕プロスペクトCarlos Lagrangeはまだ40人枠には入っていないものの、Triple-Aのローテーションで投げています。
LagrangeはTriple-Aでチーム最多の奪三振数を記録していますが、以前から課題だった制球難は解消されていません。今季5回以上を投げ切った先発登板は1度だけで、Yankeesは先発として育成を続けているとはいえ、今季中にメジャーで戦力化するなら、現実的にはリリーフの方が適しているかもしれませんね。
それでも、上位マイナーの先発層が薄い一方で、メジャーのローテーション自体はまだ良好です。Max Fried、Cam Schlittler、Will Warren、Weathersという好調な4人にRodónが間もなく加わり、さらにGerrit Coleもトミー・ジョン手術からのリハビリ登板をすでに4試合終えており、MLB復帰まであと数週間という段階に近づいています。Gil不在でも、現時点で緊急事態とは言い切れない状況ですね。

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Dodgersの右腕Tyler Glasnowが背中の痙攣により15日間の故障者リストへ登録され、Triple-AからPaul Gervaseが昇格しました。Glasnowは先日のAstros戦で2回の投球練習中に腰を痛めて降板していたんですよね。本人は以前から経験してきた軽い問題だと説明したものの、球団は数週間休ませる判断を下した形です。今季のGlasnowは7先発で防御率2.72、49奪三振とエース級の投球を続けてきましたが、キャリアで140回に到達した経験はなく、2018年以降は短縮シーズンを除いて毎年故障者リスト入りしています。重症化の兆候はないものの、最低でも2先発は欠場する見込みです。Dodgersは今後20日間で19試合を戦いますが、Blake Snellの復帰によりEmmet Sheehan、Justin Wrobleski、佐々木朗希、山本由伸、大谷翔平の起用を見ながら、6人ローテーションの判断を先送りできる形となりました。なおGervaseはSnell復帰までの短期滞在になる可能性が高そうです。

Guardiansは右腕Connor BrogdonをDFAとし、すでに昇格していた右腕Franco Alemanを正式にアクティブロースターに登録しました。Brogdonはオフに1年$900Kでメジャー契約を結びましたが、一昨年は故障で3回しか投げられず、昨年もAngelsで47回、防御率5.55と苦しんでいました。それでもGuardiansは、球速回復や周辺指標の改善に期待して獲得した形です。昨季は平均球速が95.5マイルまで戻り、奪三振率24.6%、SIERA3.86と内容自体は悪くありませんでしたが、被本塁打の多さが防御率を押し上げていたんですよね。しかし今季は平均球速が94.5マイルへ落ち、与四球率4.5%は優秀ながら奪三振率は20.9%まで低下。被弾癖も改善せず、15回1/3を投げて防御率5.28に終わっています。Brogdonはオプションが残っていないため今回DFAとなり、今後はトレードかウェーバーにかけられる見込みです。なおサービスタイムは5年未満のため、ウェーバーを通過した場合はアウトライトを受け入れてTriple-Aに降格する可能性が高そうです。

White Soxは右腕Osvaldo BidoをDFAとし、Triple-Aから左腕Tyler Schweitzerを昇格させました。Bidoが今回DFAされるのは昨年12月以降だけで6度目で、ウェーバー移動も含めれば、わずか5カ月で7度もロースター整理の対象になったことになります。それでも毎回別のメジャー球団に拾われており、各球団が潜在能力を評価しているのは間違いありません。この間だけでA’s、Braves、Rays、Marlins、Angels、Yankees、再びBraves、そしてWhite Soxと渡り歩いており、一度もウェーバーを通過していないのです。Bidoは今季、BravesとWhite Soxで計18回2/3を投げて防御率6.27と不安定でした。制球も乱れ、昨年の流れを断ち切れていない状況です。一方で一昨年はA’sで63回1/3を投げて防御率3.41を記録し、ハードヒットを抑える能力を示していたんですよね。White Soxは今後5日以内にトレードかウェーバーにかけることになりますが、今回ウェーバー通過するのかどうか、それとも別の球団が再びクレームするのか、引き続き注目です。



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