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M.ベッツが間もなく昇格!S.エスピナルの契約条項!
右腹斜筋の張りで1か月以上離脱していたDodgersのMookie Bettsの復帰が、いよいよ間近に迫ってきました。The AthleticのKatie Wooによれば、Bettsはリハビリ出場を2試合終え、明日にも10日間の故障者リストから戻ってくる見込みとのことです。
Bettsは現地4月5日に10日間の故障者リストに入るまで、32打席で打率.179、2HR、OPS.710、wRC+99にとどまっていました。もちろんこの打席数だけで評価を決めることはできませんが、昨年から続く打撃面の物足りなさと重なる内容でもあります。昨季は150試合で打率.258、20HR、OPS.732、wRC+104を記録。平均以上の打者であることに変わりはないものの、2018年にAL MVPを受賞し、翌19年から24年まで毎年wRC+でリーグ平均を30ポイント以上上回ってきた基準で見れば、やや寂しい成績でした。それでもDodgersは、今回の離脱期間を経て、Bettsが本来の打撃を取り戻すと見ているようですね。
また昨季のBettsには不運な面もありました。シーズンBABIPは.258で、通算の.299を大きく下回っていたのです。平均打球速度とハードヒット率はいずれも前年の2024年より低下していましたが、打率、長打率、wOBAはいずれも期待値を下回っていました。
一方で、これら打撃力の低下は遊撃での優れた守備によってかなり補われていました。昨年はDRS+17、OAA+6と素晴らしい守備指標を残し、Dodgersの2年連続World Series制覇にも大きく貢献しています。さらに今季も1か月以上Bettsを欠きながら、チームは24勝16敗で地区首位に立っているんですよね。
Betts不在の間は、キム・ヘソンとMiguel Rojasが遊撃を十分に埋めました。特にキムは今季86打席で打率.289、1HR、OPS.748と結果を残しています。Betts復帰後、Rojasは再びバックアップ内野手に戻る見込みで、Dodgersは二塁要員としてKim、Santiago Espinal、Alex Freelandの誰を残すか決めなければなりません。KimとFreelandにはマイナーオプションが残っていますが、ここまでOPS.438と不振のEspinalを26人枠から外すにはDFAが必要なんですよね。
そんな中Wooによると、DodgersとEspinalは、契約に含まれる事前同意条項に付随した45日間の期限について再交渉したそうです。従来の内容では、Dodgersは契約開始から45日以内であればEspinalを放出でき、その場合に支払う金額は$2.5MMの保証年俸のうち、在籍日数に応じた日割り分のみでした。しかし今回の見直しで、その期限が先延ばしにされたとのことです。Wooはこの変更について、球団がEspinalをアクティブロースターに残す可能性が高まったサインとみているようで、Bettsが復帰する際には、キムかFreelandのどちらかがオプション降格となる可能性が高いと指摘しています。

アスレチックスの遊撃手、J.ウィルソンが途中交代!
Athleticsの遊撃手Jacob Wilsonが、本日のOrioles戦で左肩を捻挫しました。WilsonはGunnar Hendersonの内野安打を止めようとダイブした際に負傷し、そのまま途中交代となりました。
試合後、監督のMark KotsayはMLB.comのIan Quillenに対し、「明日さらに検査を行い、復帰時期について詳しい情報が分かるだろう」と語っています。Quillenによれば、Wilsonはクラブハウスで左腕をスリングで固定していたとのことです。少なくとも10日間の故障者リスト入りは避けられないとみられ、捻挫の程度によっては、今季中の復帰が危ぶまれる可能性もあるとのことです。
Wilsonは昨年、523打席で打率.311、13HR、OPS.799を記録し、AL新人王投票で2位に入りました。この活躍を受け、AthleticsはLas Vegas移転へ向かうチームの中心選手として、Wilsonと7年$70MMの延長契約を結んだんですよね。しかし今季はここまで168打席で打率.292、3HR、OPS.709と、昨年ほどのインパクトは残せていません。
もっとも、Wilsonが見せているコンタクト能力は球界でも屈指のものです。ただし、打球の質は高いとは言えず、四球もほとんど選べていないんですよね。今季の四球率3.0%は昨年をさらに下回り、三振率も上昇しています。それでも12.0%という三振率自体は非常に優秀な水準です。一方で守備面には成長があり、昨年のDRS-10、OAA-3から、今季はDRS-2、OAA+4へと改善しています。
その成長が見え始めた中での負傷だけに、Athleticsにとっては大きな痛手です。Wilsonは今季、1試合を除いて遊撃で先発出場しており、このポジションを守った他の選手は、本日途中出場したDarell Hernaizだけでした。Max Muncyも故障者リスト入りしているため、当面はHernaizが正遊撃手を務める可能性が高そうです。
Triple-Aには経験のあるMichael Stefanicがいますが、昇格には40人枠への登録が必要です。トッププロスペクトLeo De Vriesの昇格を期待する声もあるかもしれませんが、まだ19歳でDouble-Aでの出場経験は53試合のみ、Triple-Aでの出場経験もないため、現実的な選択肢とは考えにくいでしょう。
混戦のア・リーグで、21勝19敗のAthleticsはリーグ3位の勝率を記録し地区首位に立っています。Shea Langeliers、Nick Kurtz、Carlos Cortesの大爆発が、他の打者の低調な出だしを覆い隠してきました。Wilsonの打撃成績自体は突出していたわけではないとはいえ、Hernaizが遊撃に入れば、攻撃力の低下は避けられないでしょう。

タイガースの外野手、K.カーペンターが肩の捻挫でIL入り!
Tigersの外野手Kerry Carpenterが左肩関節の捻挫により、10日間の故障者リストへ登録されました。これに伴い内野手Gage WorkmanがTriple-Aから昇格しています。またJustin Verlanderが60日間の故障者リストへ移り、Workmanのための40人枠が空きました。
Carpenterは昨日のRoyals戦の初回、Bobby Witt Jr.のゴロを追って右翼フェンスに激突しました。この打球はそのままランニングホームランとなり、Carpenterはその後も出場を続けて安打も放っていましたが、3回裏の守備前に交代となりました。
今季のCarpenterは117打席で打率.216、6HR、OPS.750、wRC+105を記録しています。成績はほぼ長打力に支えられており、ハードヒットを打つ力は依然として残っているようです。一方で空振りの増加は気になる材料で、今季の三振率34.2%は、過去4年間の通算24.6%を大きく上回っているんですよね。
打撃には波があるものの、怪我人が相次ぐTigersにおいて、Carpenterは重要な存在でした。今回のCarpenterの登録でTigersの故障者リスト入り選手は15人に達しており、野手だけでもGleyber Torres、Javier Baez、Parker Meadows、Trey Sweeneyらが離脱しているんですよね。
Carpenterが不在の間、右翼ではWenceel Perezが主に起用される見込みです。Jahmai JonesやZach McKinstryも候補となり、Workmanにも外野で出場機会があるかもしれません。Tigersは今季、複数ポジションを守れる選手を多く起用しており、Workmanもその一人として穴を埋める役割を期待されているようですね。
Workmanは昨季MLBデビューを果たし、CubsとWhite Soxで計12試合に出場。17打席で打率.188、OPS.485を記録しました。もともとは2020年ドラフト4巡目でTigersに指名された選手ですが、昨年のルール5ドラフトでCubsへ移籍。その後White Soxへ渡ったもののDFAとなり、昨年5月にTigersへ返還されていました。
今季Triple-Aでは150打席で打率.358、4HR、OPS1.003と好調です。これまでのマイナー成績は突出していたわけではありませんが、主に遊撃と三塁を守り、二塁や外野全ポジションでもプレー経験がある点は、今のTigersにとって大きな助けになるでしょう。
一方で今回60日間の故障者リストに移ったVerlanderは、現地4月1日にリスト入りしていたため、最短でも5月いっぱいは復帰できません。ただ、股関節の炎症からの回復状況を考えれば、もともと6月まで離脱する見込みでした。Verlanderは昨日、ライブBPで38球を投げており、本人と監督のA.J. Hinchは、リハビリ登板前にさらに数回の投球セッションが必要だと話しています。

ブルージェイズ、救援Y.ロドリゲスを昇格!
Blue Jaysは右腕Yariel RodriguezをTriple-Aから昇格する見込みとのことです。Rodriguezは明日のRays戦の前にロースター入りする予定だそうで、Blue Jaysの40人枠は現在39人のため、手続きは26人枠内の入れ替えだけで済みますね。
Rodriguezは2024年シーズン前にBlue Jaysと5年$32MMで契約し、その年にMLBデビューしました。1年目は86回2/3を投げ、防御率4.47、奪三振率23.1%、与四球率10.9%を記録。公式記録では21試合すべてが先発扱いでしたが、実際にはオープナーやピギーバック形式の登板も多く、純粋な先発として固定されていたわけではありません。
昨年はオープナーとしての先発が1試合だけで、それ以外はリリーフへ転向しました。66試合で73回を投げて防御率3.08、奪三振率22.1%、与四球率11.4%を記録し、表面上の成績は改善しています。
ここ2年間で最大の課題は四球の多さで、奪三振率もリーグ平均程度にとどまっています。一方で、ブルペン転向によって平均球速は2024年の93.9mphから95.7mphへ上昇。被ハードヒットも比較的抑えていましたが、73回で8本のHRを許した点は気がかりです。
Blue Jaysは昨年12月、Rodriguezを40人枠から外し、Triple-Aへアウトライトしました。仮に他球団がウェーバーで獲得すれば、残り$17MMの契約を整理できたため、Blue Jaysにとって大きな痛手ではなかったはずです。逆に言えば、その高額契約があるからこそ他球団は手を出しにくいと判断し、40人枠整理に使えたとも考えられます。
Rodriguezは今年のWBCでCuba代表として6回を投げ、防御率1.50を記録しました。さらにTriple-Aでは13回2/3を投げて防御率2.63、奪三振率43.1%と圧倒的な数字を残しています。しかし与四球率は15.5%まで悪化しており、制球難は解消されていません。
それでもRodriguezは、面白い選択肢です。Blue Jaysのブルペンは現在MLBトップの奪三振率26.1%を記録し、救援陣の与四球率8.3%もMLB2位タイの低さでした。ここに三振を奪えるRodriguezが加われば、さらに厚みが増しそうですよね。
対応するロースター移動としては、成績不振でマイナーオプションの残っているMason Fluhartyの降格が考えられます。ただしFluhartyを下げると、Blue Jaysのブルペン左腕はJoe Mantiplyだけになります。右腕ではTommy Nanceにオプションがなく、Rule 5でGiantsから獲得したSpencer Milesも、まずGiantsへ返還オファーを出さない限りマイナーへは送れません。Rodriguez昇格に伴う26人枠の動きは注目ポイントになりそうですね。

その他のニュース2件
Redsの先発Rhett Lowderが15日間の故障者リストへ入る見込みです。Lowderは現地5月7日のCubs戦で右肩の違和感を訴え、3回で降板していました。MRIでは構造的な損傷は見つからなかったものの、痛みを抑える注射を受けています。監督のTerry Franconaは、短期的に無理をさせるよりも、長く投げ続けられる状態を優先したいと説明しており、今回の措置には予防的な意味合いもあるようですね。Lowderは2024年のMLB初登板から30回2/3で防御率1.17と鮮烈なスタートを切りましたが、昨年は前腕と腹斜筋の故障で出遅れました。今季は開幕ローテーション入りし、最初の6先発では防御率3.18とまずまずの内容でしたが、直近2試合で崩れて通算防御率は5.40まで悪化しています。StatcastやSIERAも不安定さを示しており、奪三振率も16.3%とマイナー時代の強みをMLBではまだ十分に発揮できていないんですよね。Reds先発陣ではNick Lodoloが復帰した一方で、Brandon WilliamsonとHunter Greeneは引き続き離脱中です。今回の移動で先発陣は再び手薄となり、代役にはTriple-AからChase Pettyが再昇格する可能性が高そうです。

GiantsはリリーフのSam Hentgesを15日間の故障者リストから復帰させ、Triple-AからDylan Smithも昇格させました。一方でRyan WalkerとGregory SantosをTriple-Aへ降格させています。Walkerは開幕前に守護神候補と見られていましたが、不振で守護神役を失ってしまいました。一方で打線の方もMLB最低水準と厳しい状況です。Casey Schmittが奮闘する一方、Rafael Devers、Matt Chapman、Willy Adamesの主軸3人が低迷していることが大きく響いています。そんな中、左ハムストリングを痛めていたHarrison Baderが間もなく復帰する見込みです。昨年はTwinsとPhilliesで好成績を残していましたが、期待値と実際の成績との乖離から、出来過ぎとの見方もありました。それでも外野陣はHeliot Ramos以外が平均以下の打撃に苦しんでおり、Baderの打力と守備は助けになるでしょう。



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