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この記事でわかること
・Blake Snellの左肘遊離体によるIL入りと、Dodgers先発ローテーションへの影響
・Clay Holmesの腓骨骨折、Jordan Westburgのトミー・ジョン手術など主力選手の長期離脱情報
・Max Fried、Chase Dollander、José Berríosら各球団の投手故障ニュースと今後の見通し
ドジャース先発、B.スネルが肘に遊離体が見つかってIL入り!
Dodgersの左腕Blake Snellが再び故障者リストに登録されました。The AthleticのFabian Ardayaによると、Snellの左肘に遊離体、いわゆるネズミが見つかったとのことです。これに対応する形で左腕Charlie Barnesが昇格しています。
Snellは左肩の疲労感でシーズン最初の1か月を欠場し、現地5月9日にようやく復帰したばかりでした。復帰までにはSingle-Aで2試合、Triple-Aで1試合のリハビリ登板を行い、最後の登板では4回を投げています。ただ、Dodgersは当初、リハビリ中に5イニングまで投げられる状態にする方針でしたが、最終的にはそこまで到達する前にSnellをメジャーへ戻していました。その結果、復帰後の登板はBraves戦の1試合のみで、3回5失点、自責点4と悔しい内容に終わってしまったんですよね。
監督のDave Robertsによると、Snellは昨日のキャッチボール中に肘に違和感を覚え、その後の検査で遊離体が判明したそうです。現時点で手術が必要かどうかは決まっていませんが、Snellは2019年7月にも同じ左肘から遊離体を除去する関節鏡手術を受けており、その際は約6週間の離脱でした。今回は肩の問題がぶり返したわけではないとはいえ、復帰直後に別の箇所で不安が出てきた点は大きな懸念材料です。正確な復帰時期は数日以内に明らかになる見込みですが、MLB.comのAlden Gonzálezらによれば、今季中の復帰は期待されているとのことです。
今回の離脱はDodgersの先発陣にとって大きな痛手です。Tyler Glasnowも1週間前に腰の痙攣で故障者リスト入りしており、チームは主力先発2人を同時に欠くことになりました。Dodgersは大谷翔平の二刀流フルシーズン復帰を見据え、今季は6人ローテーションを採用していましたが、現在の先発候補は大谷、山本由伸、Emmet Sheehan、Justin Wrobleski、佐々木朗希の5人が中心となっています。特に佐々木は33回2/3で防御率5.88と苦戦しており、本来であればマイナー降格の可能性もありました。しかしSnellとGlasnowが同時に離脱したことで、当面はローテーションに残る可能性が高くなっています。
代役候補がいないわけではありませんが、状況は簡単ではありません。River Ryanはハムストリングの負傷から戻ったばかりで、Roberts監督も現時点では起用の「可能性は低い」と話しています。球団No.8プロスペクトのJackson Ferrisも候補の一人ですが、Triple-Aでは6先発で防御率7.43と結果を残せておらず、昇格は時期尚早と見られています。そのため、現実的な穴埋め役としてCharlie Barnesの名前が浮上したんですよね。Barnesは現在ロングリリーフ要員として扱われていますが、MLBやKBOで先発経験があり、短期間であればローテーションを回る選択肢になりそうです。

メッツ先発、C.ホームズが腓骨骨折で長期離脱へ!
New York PostのMike Pumaによると、Metsの先発Clay Holmesが今日のYankees戦で右腓骨を骨折してしまったとのことです。監督のCarlos Mendozaによると「かなり長期の離脱になる」とのことで、故障者リスト入りは避けられない見通しです。
今回の怪我が起きたのは4回表でした。Yankeesの外野手Spencer JonesのライナーがHolmesの右脚を直撃し、打球はそのまま内野安打になりました。Holmesはトレーナーの確認を受けたあとも続投し、最終的に4回1/3まで投げて降板しましたが、試合後のX線検査で骨折が判明したとのことです。
今日も敗戦し、18勝26敗と苦しむMetsにとって、これは大きな損失です。HolmesはNolan McLeanに次ぐほどの素晴らしい働きを見せていたんですよね。今日のYankees戦では4失点を喫したものの、今季はここまで52回2/3を投げて防御率2.39を記録。奪三振率は平均的ながら、56.0%というMLBトップ10に入る水準の高いゴロ率で打者を封じ込めていたんですよね。この数字は昨季の55.8%とほぼ変わらず、Mets投手陣を支える大黒柱でした。離脱が数週間ではなく数か月に及ぶとなれば、チームへの影響は計り知れません。
Mets先発陣は今季ここまで、全体としてはリーグ平均前後の内容を保っていました。試合前の時点で先発防御率3.93はMLB11位、奪三振率と与四球率の差を示すK-BB%は10位。さらに期待防御率3.67はMLB5位で、実際の防御率以上に投球内容は良かったと見ることもできるのです。その一方で、千賀滉大が腰椎炎症で2週間離脱中、Justin Hagenmanも肋骨骨折によりスプリングトレーニングから故障者リスト入りするなど、怪我人も出ていました。他にDavid Petersonの不振など抱えながらもなんとかリーグ中位の成績を維持していただけに、Holmesの離脱はより重くのしかかります。
もちろん、Mets低迷の原因は先発陣だけではありません。打線はwRC+85と深刻な不振に陥っており、これはMLBワースト2位タイの数字なんですよね。
今後のローテーション候補は、McLean、Freddy Peralta、Christian Scottが中心になりそうです。Petersonは直近2登板でロングリリーフを務めており、その役割を続けるかもしれません。オープナーやブルペンゲームを増やす場合は、Sean ManaeaをPetersonと並べて起用する案もあるでしょう。Manaeaはキャリアの大半を先発として過ごしており、4月の救援登板では70球ほど投げる試合もあったため、再びイニングを伸ばすことも不可能ではありません。より伝統的な先発投手を求めるなら、プロスペクトのJonah Tongを昇格させる選択肢もありそうですね。

オリオールズ内野手、J.ウェストバーグがトミー・ジョン手術で今季全休!
Oriolesの内野手Jordan Westburgが現地14日にトミー・ジョン手術を受けたそうです。編成トップのMike Eliasは「2027年の早い段階でフルタイムの内野手として復帰することを目標にしている」と説明していますが、現時点で復帰時期はまだかなり曖昧なようです。Westburgはすでに60日間の故障者リストに入っており、今季残り試合を全休する見込みとなりました。
Westburgは2月に肘の尺側側副靱帯の部分断裂と診断されていました。当初は手術を避ける方針で、PRP注射を受け、保存療法での回復を目指していたんですよね。しかし今月に入っても肘の違和感が続き、投球を停止。最終的に手術を回避することはできませんでした。
「なぜ最初から手術しなかったのか」と感じるかもしれませんが、トミー・ジョン手術は長期離脱を伴うため、選手や球団がまず別の治療法を試すのは自然な判断です。結果的に手術へ進むケースもありますが、保存療法で回復し、早期復帰につながる例もあります。Westburgも順調であれば、今季終盤に戻れる可能性が残されていたのでしょう。投手の場合、トミー・ジョン手術からの復帰には一般的に1年以上を要しますが、野手はそれより早く戻れるケースが多く、2027年開幕付近での復帰も十分考えられます。仮に2月の時点で手術を受けていたとしても、復帰時期が大きく早まったとは限りませんしね。
それでも、今回の離脱がWestburg本人とOriolesの双方にとって痛手であることは間違いありません。Westburgは2024年にブレイクしましたが、手の骨折で1か月以上離脱し、出場は107試合にとどまりました。昨年もハムストリングの張りや足首の捻挫で故障者リスト入りを繰り返し、85試合の出場に終わったんですよね。一方で、60日間の故障者リストに在籍することで、Westburgは今季中にサービスタイム3年へ到達し、年俸調停権を得る見通しです。これにより球団は2029年まで保有できる形となります。
Oriolesは現在13人もの選手を故障者リストに抱えており、そのうち5人が野手です。Westburgに加え、Jackson Holliday、Dylan Beavers、Ryan Mountcastle、Heston Kjerstadも離脱しています。特にWestburgとHollidayを同時に欠いていることで、内野の構成には大きな影響が出ているんですよね。Gunnar Hendersonは遊撃、Pete Alonsoは一塁に固定されていますが、本来ならWestburgが三塁、Hollidayが二塁を担う予定でした。ところが三塁で多く起用されているCoby Mayoは打率.174、OPS.563と苦戦し、二塁を多く守るJeremiah Jacksonも打率.238、OPS.659と、十分な穴埋めには至っていません。Blaze Alexanderも二塁と三塁で起用されていますが、打率.244、OPS.588にとどまっています。
故障者続出の影響もあり、Oriolesはここまで20勝25敗と出遅れています。ただ、ア・リーグ全体で抜け出せない球団が多いため、現時点でもプレーオフ圏まではわずか1.5ゲーム差です。シーズンを立て直す余地はまだ十分にありますが、少なくともWestburgが今季の戦力として戻ることはありません。今後は残った選手たちでやり繰りする必要があり、既存戦力が結果を出せなければ、トレード期限前に内野補強へ動く可能性もありそうです。

パドレス先発、M.ウォルドロンがIL入り!
Padresの右腕Matt Waldronが15日間の故障者リストに登録され、代わって右腕Alek JacobがTriple-Aから昇格しました。Waldronを巡るロースター調整は以前から予想されていたもので、Padres先発陣は今シーズン故障者が相次ぎ、そのたびにローテーションを組み替える状態が続いているんですよね。
Waldron自身も痔の手術からの回復により、開幕時は故障者リスト入りしていました。4月中旬に復帰可能となった時点では、Nick Pivettaが離脱中で、Joe MusgroveやGriffin Canningも戦列を離れていたんですよね。その直後、PadresはLucas Giolitoと契約。Giolitoは調整登板のためマイナー降格を受け入れ、その間のローテーションはWaldron、Michael King、Randy Vásquez、Walker Buehler、Germán Márquezという顔ぶれでした。その後、5月上旬にCanningが復帰した一方で、入れ替わるようにMárquezが故障者リスト入りしています。
そして今週、Giolitoが週末にメジャー昇格する予定だと報じられたことで、誰かがローテーションから外れる必要が出てきました。今季ここまで5登板で防御率9.28と苦しんでいたWaldronが、その最有力候補と見られていたわけです。さらに前日の試合ではブルペンから敗戦処理として2回を投げており、すでに先発枠から外されていたことを強く示す起用でした。今回の故障者リスト入りにより、WaldronはひとまずDFAを回避した形となります。とはいえ今回の件は、判断を一時的に先延ばししただけの可能性もあります。復帰後には、何らかの形で40人枠から外れる展開も考えられそうです。
Waldron本人も、自身の立場が厳しいことを認めていました。「正直、今の防御率や成績が魅力的じゃないのは分かっている。そして自分にはオプションが残っていない。まあ、そういうことだよ。自分でも理解している」と数日前に話していました。
一方のJacobは、Giolito昇格までのブルペン補強要員としてメジャーに戻る形です。Jacobは2023年以降の4年間でメジャー通算53回を投げて防御率3.91を記録していますが、昨季は33回1/3で防御率5.13、奪三振率15.0%と苦戦しました。Triple-Aでも2024年以降98回2/3を投げて防御率5.20と、目立った結果は残せていません。ただ、Jacobにはまだオプションが1年分残っており、サービスタイムも約1年程度です。そのため数日以内にGiolitoが昇格すれば、再びマイナーへ降格する可能性が高いでしょう。

その他のニュース4件
Yankeesの左腕Max Friedが左肘の骨挫傷で15日間の故障者リストに登録されました。復帰時期は未定で、数週間後に再検査を受け、その結果を見て投球再開のタイミングを判断する予定とのことです。MRI画像は名医のDr. Neal ElAttracheにも確認される見込みですが、球団は靭帯損傷の問題には触れておらず、Fried本人も手術は必要ないと考えているようです。直近登板では3回で降板し、当初は左肘の痛みと発表されていたため大きな不安もありましたが、最悪の事態は避けられた形ですね。それでもYankeesにとって痛手であることは間違いありません。FriedとGerrit Coleのダブルエース体制がついに実現しそうなところでしたが、2人が揃うのはもう少し先の話になりそうです。Friedは今季61回2/3を投げて防御率3.21、ゴロ率48.8%と好調でした。今後はCam Schlittler、Carlos Rodón、Will Warren、Ryan Weathersを中心に、Paul BlackburnやRyan Yarbroughの先発転向、若手のElmer Rodríguezの起用も検討されそうです。

Rockiesは複数のロースター変更を発表し、最も大きな動きとして有望右腕のChase Dollanderを右肘捻挫で15日間の故障者リストに登録しました。当初は症状が”strain”と発表されましたが、その後”sprain”に訂正されており、靭帯の損傷や伸びを伴う可能性があるため、不安の残る表現となっています。Dollanderは前日の登板で2回途中に降板し、腕の張りと説明されていました。詳細はまだ不明ですが、将来のエース候補だけに、Rockiesは慎重に状態を見極めることになりそうです。今後数週間はローテーションを離れる見込みで、Kyle Freeland、Michael Lorenzen、Jose Quintana、菅野智之以外の枠をどう埋めるかが課題となります。現状はTanner Gordonが最有力候補と見られ、Triple-AのGabriel HughesやCarson Palmquistら40人枠投手の昇格も候補に挙がっています。またTyler Freemanが父親リスト入りしたことで、外野手のSterlin Thompsonがメジャー初昇格しました。今季Triple-Aで打率.344、4HR、OPS.987を記録しており、短期間でも打撃で存在感を示したいところです。

OriolesがAthleticsから右腕Eduarniel Núñezを金銭トレードで獲得し、Triple-Aへオプションしました。40人枠を空けるため、右腕のChristian RoaがDFAされています。Núñezは、Mason MillerとJP Searsの交換でPadresからAthleticsへ移った4選手の1人です。Leo De Vriesら有望株ほどの評価ではなかった一方、最もメジャーに近い投手と見られていましたが、Athletics移籍後は制球難が深刻です。今季もマイナー合計13回2/3を投げて防御率4.61ながら多くの四死球を与えています。さらに平均球速も落ち、昨季98.1マイルだったフォーシームは今季95マイルまで低下しました。Oriolesはメカニクス修正による再生を狙っている可能性がありますが、現状の内容は厳しいですね。ただしオプション年数には余裕があり、育成する時間は残っています。一方のRoaは2020年ドラフト全体48位指名の剛腕ですが、こちらも制球力不足が課題です。今季3度目のDFAとなり、1週間以内にトレード、ウェーバー通過、放出のいずれかが決まる見込みです。

Blue Jaysは先発投手の離脱が相次いでいますが、中でもJosé Berríosの状況は特に不透明です。BerríosはWBC参加時のメディカルチェックで肘の疲労骨折が判明し、マイナーでのリハビリ登板中にも再発しました。さらに現在は肘内の遊離体を除去する手術の可能性まで浮上しており、復帰時期は読めない状況です。Spencer SchwellenbachやTarik Skubalも同様の手術で数か月離脱しており、Blue Jaysも慎重に判断する見込みです。その影響でローテーションはDylan Cease、Trey Yesavage、Kevin Gausman、Patrick Corbinの4人のみとなり、現地6月1日まで休養日なしで17試合を戦う過密日程の中、ブルペンデーやスポット先発で穴を埋める必要があります。一方、打線には明るい材料もあります。左親指骨折で離脱していた捕手のAlejandro Kirkは順調に回復しており、近日中に実戦復帰する見込みとのことです。またAddison Bargerも打撃と送球練習の再開が近づいており、これらの選手の復帰は、wRC+93と打線全体が低迷している現状において大きな手助けになりそうですね。


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