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この記事でわかること
・Jose Berriosの右肘手術と、Blue Jays先発ローテーションへの影響
・Heliot Ramos、Jose Altuve、Trevor Storyら各球団主力野手の故障情報
・Tarik Skubalの早期キャッチボール再開、Hunter BrownやJosh Haderの復帰見通しなど投手陣の最新動向
ブルージェイズ先発、J.ベリオスが右肘の手術へ!
Blue Jaysの右腕Jose Berriosが、現地水曜日に右肘の疲労骨折修復手術を受けることになりました。Sportsnetによると執刀はDr. Keith Meisterが担当するとのことですが、どうやら靭帯にも懸念があるようです。そのため手術がどの程度の規模になるのか、また今年中の復帰が可能かどうかなどについては、手術後の診断を待つ必要があります。
Berriosは長年、故障の少ない鉄腕として知られてきた投手ですが、ここ最近は右肘の問題に苦しんでいます。昨年終盤には右肘の炎症で故障者リスト入りし、ポストシーズンにも登板できませんでした。この春のWBCではPuerto Rico代表として投げる準備を進めていましたが再び炎症が見つかり、検査の結果、疲労骨折が判明したんですよね。
今季も開幕から故障者リスト入りで迎え、一時は復帰に向けて前進していました。ところがマイナーでのリハビリ登板中に再び肘の違和感を訴え、MRI検査を受けることに。さらに先週、Dr. Meisterの診察を受けたところ、肘の中に遊離体がある可能性も浮上し、最終的に手術へ踏み切ることになりました。
仮に疲労骨折の修復と遊離体の除去だけで済んだとしても、復帰時期は読みにくい状況です。順調に回復した場合でも、現実的にはシーズン後半、早くてもオールスター明けから8月頃が目安になりそうです。一方で、手術中に靭帯損傷が確認されれば話は一気に重くなります。インターナル・ブレース手術で済めば2027年前半での復帰も見込めますが、トミー・ジョン手術となれば13〜15か月の離脱が必要となり、来季中の復帰すら不透明になりかねません。
契約面でも、この手術は大きな意味を持ちます。Berriosは今オフ、7年契約のオプトアウトを行使し、残り2年$48MMを放棄してFAになることが可能でした。ただ、もともと行使の可能性は低いと見られていましたし、今回の手術で今年の大半を欠場する可能性が高まったことから、来季もBlue Jaysに残ることはほぼ確実となりましたね。
さらに深刻なのが、Blue Jaysの先発陣への影響です。Shane Bieberは実戦形式の投球を始めたものの、まだリハビリ登板には入っていません。Max Scherzerも前腕の腱炎から回復途中です。さらにCody PonceはACL断裂、Bowden Francisはトミー・ジョン手術で両者今季絶望。Lazaro Estradaも肩の故障で離脱しており、ローテーションは厳しい台所事情となっているんですよね。
現在、安定して稼働している先発はKevin GausmanとDylan Ceaseくらいです。その穴を埋める形で、急きょ1年$1MMで契約したPatrick Corbinが7先発で防御率3.93と踏ん張っていますが、これだけで長いシーズンを乗り切るのは簡単ではありません。外部補強を再び検討する可能性もあり、Rule 5で獲得したSpencer Milesを先発起用する案も浮上しています。

ジャイアンツ外野手、H.ラモスが肉離れでIL入り!
Giantsの外野手Heliot Ramosが、右大腿四頭筋の肉離れにより10日間の故障者リストに登録されました。監督のTony Vitelloは離脱期間について「最低でも2週間、恐らくは数週間単位になる」と説明しているとのことです。これに伴い、救援左腕のErik Millerがリハビリ登板から復帰し、Tristan BeckがTriple-Aへ降格。さらに外野手のWill Brennanも昇格しました。
Ramosは昨日のAthletics戦で、5回にJeff McNeilのライナーへスライディングキャッチを試みた際に負傷しました。その後Ramosは6回の打席でも違和感を抱えたまま空振り三振に倒れ、トレーナーとともに途中交代。その後のMRI検査で肉離れと判明し、故障者リスト入りが必要と判断された形です。
Ramosが故障者リスト入りするのはキャリアで2度目です。前回は2023年に右腹斜筋を痛め、約2か月離脱しました。大腿四頭筋の肉離れは軽症なら数週間で戻れることもありますが、重い場合は数か月かかる可能性もあります。具体的な復帰時期は、今後数日でよりはっきりしてくるでしょう。
Giantsにとって、今回のRamosの離脱は痛いところです。2024年に121試合で打率.269、22HR、OPS.792を記録してブレイクし、昨年は少し成績を落としたものの21HRを放ちました。今季も176打席で打率.267、4HR、OPS.731と平均以上の打撃を見せています。守備では引き続き課題を残しているものの、長打力を備えた外野手として十分に戦力となっていたんですよね。
Ramosの代役として有力視されるのはCasey Schmittです。Schmittは現在チームトップのwRC+129を記録しており、Giantsとしてはこの打撃をラインナップに残したいところです。本職は内野ですが、Statcastでは肩の強さと走力が平均以上と評価されており、左翼で試す価値は十分にありそうです。Vitello監督もSchmittを左翼で起用するプランを認めているそうですしね。
一方、ブルペンではMillerが腰の張りから復帰しました。2024年のデビュー以降、108回2/3を投げて防御率3.15、奪三振率27.4%を記録しています。与四球率13.9%と制球には不安があるものの、90mph後半のシンカーで高いゴロ率を生み出せる点は魅力ですね。
代わって降格したBeckは、昨年56回2/3を投げて防御率4.61ながら安定した制球力を見せていました。今回の昇格期間中も2試合を無失点に抑えており、先発やロングリリーフの控えとして再昇格する可能性は十分にありそうです。

先日手術を受けたT.スクーバル、もうキャッチボールを再開!
TigersのエースTarik Skubalは、現地5月6日に左肘内の遊離体を除去する関節鏡手術を受けましたが、驚くべきことにすでにキャッチボールを再開しているそうです。監督のA.J. Hinchによると、Skubalは現在毎日キャッチボールを行っており、状態を確認しながらブルペン投球へ進む予定とのことです。手術を担当したDr. Neal ElAttracheとも連携しながら、慎重にリハビリを進めています。
Hinchは前夜にもSkubalとメッセージをやり取りしたと明かし、本人が「投げる感覚そのもの」にかなり興奮していると説明しました。違和感や不自然さはなく、投げ方をかばっている様子もないとのことです。さらに、精神的にも身体的にも自由に投げられているのは良い兆候だと語っており、球団も投球動画を確認しながら状態をチェックしているそうです。
ただし、現段階はまだ回復の初期段階です。Hinchも、強度を上げた投球やマウンドでの投球が始まるまでは、より明確な復帰時期は読みにくいとしています。それでも、手術から間もなくキャッチボールを再開できていることは、かなり前向きな材料といえそうですね。
一般的に、肘の関節鏡手術を受けた投手は2〜3か月ほど離脱するケースが多いです。ただ、実際の回復期間は除去した遊離体の種類や、肘そのものの状態によって大きく変わります。Skubalは大学時代にトミー・ジョン手術を受け、さらに2022年8月には屈筋腱の手術も経験しています。その影響で2023年7月まで長期離脱していたため、Tigersとしても慎重に扱う必要があるんですよね。
そして今回特に注目されているのは、Skubalが「ナノスコープ手術」と呼ばれる比較的新しい手術を受けた点です。通常の関節鏡手術より切開部が小さく、身体への負担が少ないため、より早い活動再開が期待されるみたいですね。実際に早い段階でキャッチボールまで進めていることを考えると、その効果は一定程度出ているように見えます。ただ、それがそのまま早期復帰につながるかはまだ不透明です。
もちろんTigersがSkubalの復帰を急がせる理由はありません。痛みの再発や違和感が出れば復帰時期は大きく遅れ、最悪の場合はシーズン全体に影響する可能性もありますからね。さらにSkubalは今オフにFAを迎えるため、長期的な視点も重要となります。今回の怪我が、史上最高額の投手契約を狙ううえで多少の影響を与える可能性はあるでしょう。それでも本人としては、今年中に復帰してTigersの勝利に貢献しながら、自らの市場価値を示したいところです。
一方で、チームは楽観視できる状況ではなく20勝26敗と負け越しており、故障者も相次いでいます。ただ、ア・リーグ全体が混戦であることを考えれば、ワイルドカード争いや地区優勝の可能性はまだ残されています。Skubalや他の主力が戻るまで踏みとどまれれば、後半戦で巻き返す余地は十分あるはずです。しかし、7月時点でプレーオフ争いから離れていた場合、Skubalの復帰判断は優勝争いのためではなく、トレード期限前に健康状態を示せるかという意味合いに変わってくるかもしれません。

アストロズの怪我人情報!J.アルトゥーベが途中交代!
AstrosのJose Altuveが、本日のRangers戦の途中で左脇腹付近を痛め、交代を余儀なくされました。異変が起きたのは8回、三塁方向へのゴロを放ったあと、一塁へ走らず、左脇腹を押さえながらダグアウトへ歩いて戻りました。その後Altuveはトレーナーとともにダグアウトを離れ、9回の守備ではNick Allenが代わりに入りました。
監督のJoe Espadaによると、Altuveは明日、画像検査を受ける予定だそうです。現時点で故障者リスト入りが必要かどうかは分かっていませんが、36歳でキャリア16年目を迎えていることを考えると、無理をさせず、慎重な判断を下す可能性はあります。Altuveは2023年にも左腹斜筋の違和感で約3週間離脱しており、2019年と2022年には左ハムストリングの怪我で故障者リスト入りした経験もあります。
近年のAltuveは、全盛期ほど圧倒的な打撃成績を残しているわけではありません。2014年から24年までは、短縮シーズンの2020年を除いて毎年wRC+124以上を記録していましたが、昨年はwRC+113まで低下しました。依然として平均以上の打者ではあるものの、以前のようなAll-Star級の数字とは言えません。そして今季はさらに苦しんでおり、ここまで打率.245、3HR、OPS.693と、リーグ平均をわずかに下回る成績にとどまっています。
もちろん、Altuveが戦力であることに変わりはありません。ただ、現在のAstros打線の中では、平均以下の数字に苦しむベテラン打者という立ち位置になっているんですよね。Yordan Alvarezは圧倒的な打撃を見せ、Christian Walkerは昨年の不振から復調。Isaac Paredesも好調で、Carlos Correaも足首の手術を受けるまでは好成績を残していました。その中で、Altuveだけが本来の状態からやや離れている形でした。
チームは現在19勝28敗でAL西地区4位で、Altuveの怪我は今後の戦い方に大きな影響をもたらしますが、より深刻なのは投手陣の崩壊です。Hunter Brown、Christian Javier、Josh Haderら主力投手が次々と離脱し、オフに加入した今井達也も右腕の疲労で一時戦列を離れるなどローテーションは苦しい状態が続いています。
一方で、先発陣には明るい材料もあります。Espada監督によると、Hunter Brownは現地火曜日に最後のライブBPを行い、問題がなければリハビリ登板へ進む予定とのことです。Brownは4月初旬に右肩の張りで離脱し、その後60日間の故障者リストへ移っていましたが、早ければ6月上旬のAthletics戦で復帰する可能性があるみたいですね。昨年は防御率2.43でALサイ・ヤング投票3位に入っており、戻ってくればローテーションの大きな支えになることでしょう。
さらに、守護神Josh Haderも復帰に近づいています。左上腕二頭筋炎で開幕から離脱していましたが、あと5回のリハビリ登板が予定されています。昨年は52回2/3を投げて防御率2.05、K-BB%は29.1%とMLB上位の数字でした。Astrosブルペンは現在、MLBワーストの防御率5.81と苦しんでいるだけに、Hader復帰の意味は非常に大きいです。

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Royalsの救援左腕Matt Strahmが右膝の炎症で15日間の故障者リストに登録され、代わってBailey Falterが左肘の炎症から復帰しました。Strahmは過去にも同じ箇所を痛めましたが、その時は約2週間で戻っており、今回も短期離脱にとどまることが期待されています。ただ、今季は17試合、16回1/3を投げて防御率3.86と結果はまずまずながら、奪三振率と与四球率が悪化。4シームの平均球速も92.2mphから91.1mphへ落ち、FIPは4.88と内容面には不安が残ります。監督のMatt Quatraroによると、Strahmはシーズンを通して痛みを抱えていたとのことで、34歳という年齢と膝の問題が重なっている可能性もあります。Royalsブルペンも防御率4.50、与四球率13.4%と苦しく、Daniel Lynch IVやLucas Ercegにも不安要素があります。復帰したFalterは先発経験が豊富な左腕で、奪三振力は高くないものの四球は少なく、当面は中継ぎ左腕としてStrahmの穴を埋める役割を担う見込みです。

Red Soxの遊撃手Trevor Storyがスポーツヘルニアにより10日間の故障者リストへ登録され、代わってNick Sogardが昇格しています。Storyは4月下旬のOrioles戦以降、鼠径部の問題を抱えながら出場を続けていましたが、最終的には完全回復を優先する判断となりました。長年故障に悩まされてきた選手だけに、無理を避ける意味でも妥当な対応と言えそうです。ただ、今回の離脱は不振から立ち直るための時間という意味もあります。Storyは今季176打席で打率.206、3HR、OPS.547と深刻な打撃不振に陥り、守備でもDRS-1、OAA-2と期待を下回っています。とはいえ昨年も前半はOPS.585と苦しみながら、その後OPS.827まで持ち直しており、復調の余地は残されています。Story不在の間、遊撃にはAndruw Monasterio、Isiah Kiner-Falefa、Sogardらが入る見込みです。Marcelo Mayerを二塁から本職の遊撃に戻す選択肢もありますが、今季はまだ二塁でしか出場していません。

Angelsは外野手Jose Siriをメジャー昇格させ、これに伴って剛腕Ben Joyceが60日間の故障者リストへ移されました。また外野手Bryce TeodosioがTriple-Aへ降格しています。Siriは2月にマイナー契約で加入していましたが、昨年は左脛骨骨折の影響で16試合の出場にとどまり、オフにFAとなっていました。今回は控え外野手としての起用が中心になりそうです。Jo Adellが右翼、Mike Troutが中堅を務める一方、左翼のJosh Loweは打率.167と大きく苦しんでおり、外野の選択肢を増やす必要がありました。Siriは2023年にRaysで25HRを記録した実績がありますが、三振の多さと低い出塁率が課題です。それでも最大の強みは守備力で、2021年以降の通算OAAは+39で、2024年だけでも中堅でOAA+16を記録。肩と走力も非常に高く、終盤の守備固めとして価値があります。Teodosioも守備型ですが、打撃面ではSiriの方に上積みの可能性がありますね。

Oriolesがベテラン外野手Tommy Phamとマイナー契約を結びました。契約には、6月上旬までにメジャー昇格できなかった場合のオプトアウト条項も含まれているとのことです。もしOriolesでメジャー出場すれば、Phamは通算11球団でプレーした24人目、野手では9人目の選手となります。ただ、Phamにとって最優先は今季成績の立て直しでしょう。今季はMetsで9試合に出場しましたが14打席無安打に終わり、4月下旬にDFA。その後ウェーバーを通過しましたが、Triple-A降格を拒否してFAとなっていました。近年の打撃も安定しているとは言えず、2020年以降は打率.240と平均をやや下回る水準にとどまっています。もっとも、Oriolesにとっては低リスクの補強です。Phamの年俸$2.25MMの大部分はMetsが負担し、Oriolesはメジャー登録期間の日割り分だけを支払えば済みますからね。Ryan Mountcastleが60日間の故障者リスト、Jordan Westburgも手術で今季絶望となり、右打者不足が深刻なため、Phamには対左投手時のDHや控え外野手としての役割が期待されます。


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